みなさま、ごきげんよう。
ポケモンSVでLv1同士のポケモンを戦わせる試み、通称Lv1ルールの普及を目論んでいるナナホシです。
Lv1ルール、楽しんでおられるでしょうか。
この度、Lv1ポケモンにどれぐらい努力値を振れば良いのか、その計算を自動でやってくれるスプレッドシートを作成しましたので報告いたします。
※令和6年3月16日追記
Lv1ポケモンへの努力値シート、新しいバージョンを作成しました。
こちらでより詳しく解説しているのでご覧ください。
以下、過去作ver1.0のシートについて解説する記事となります。
※「コピーを作成」してご活用ください。
Lv1ルールが敬遠される理由の一つに努力値の振り方がわからないという点が挙げられます。
Lv1のポケモンはLv50と違って、4振れば1上がるという単純な話ではないので……
ただ今回、このシートを作成したことでLv1ルール界隈に激震が走ると思います(願望
今回はこのシートを使いながら、Lv1ポケモンへの努力値の振り方を徹底解説いたします!
- Lv1ポケモンへの努力値振り方シートの使い方
- Lv1ポケモンの理想個体を用意する難しさ
- ここから先マニアックにつき注意
- Lv1ポケモンのステータスおさらい
- 理想ステータス実数値とは
- ステータスの計算方法
- おわりに
Lv1ポケモンへの努力値振り方シートの使い方
使い方はいたってシンプル。
- 努力値を振りたい自分のポケモンの名前をリストから選択
- 自分のポケモンのステータス(ジャッジ評価)をリストから選択
- そのポケモンに振れる努力値の数が分かる!
- 振る箇所にチェックを入れると、あとどれだけ振れるかも分かる!
以上になります。
Q.振れる努力値の表が2行あるんだけど?
実は私が開くLv1ルールの仲間大会は、育成の手間を極力省くという趣旨から、基本的に努力値振りを禁止しているんですよね。これまでは。
本来、Lv1ルールでは孵化厳選が暗黙の了解ですが、中には5V以上のメタモンを持っていないなどして、Lv1で理想個体を入手するのがとても難しいと感じる方もいらっしゃいます。
また、Lv1ポケモンにレベル技を遺伝させ、かつ理想個体を用意するためには、レベル技を覚えた高レベルかつ理想ステータスを持つ親個体を2匹用意しなければいけないため、育成環境によっては通常の(Lv50の)仲間大会より育成に手間がかかる方もいらっしゃいます。
だから今後は努力値振りは原則禁止だよ、でも無振り理想個体を用意できない方は理想ステータスまで振ってもいいよという緩和策を用意したいんですよね。
それが1行目の努力値振り不可、ただし理想ステに満たない場合は努力値振り可ルールの項目です。
あるいはこれを機に、いっそ努力値振りを解禁するのも面白いかなと考え、2行目の努力値振り可ルールの項目を設けました。
以前はUSUM時代に公式からLv1ルールが開催されたこともありましたね。
あのときは当然、努力値を振っても良いルールだったのですが、Lv1ポケモンへの努力値の振り方が分からないという声も多数聞いておりました。
もし今後Lv1ルールの公式大会が出たとき、努力値をどうやって振れば良いのかという一助になればとも考え、このシートを作った次第です。
シートについてもっと知りたい! という方はぜひお気軽にお声掛けください。
Lv1ポケモンの理想個体を用意する難しさ
さて話は変わりまして。
Lv50戦では、理想個体 = 理想個体値(6VまたはAorC抜け5V)と言えますが……
Lv1戦では、理想個体 = 理想ステータス実数値 ≠ 理想個体値となります。
従って、個体値を厳選する箇所がLv50時より少なくて済むため、孵化厳選の難易度はグッと下がるかと思います。
しかしポケモンSVでは、何なら孵化厳選のほうが苦行まであります。
なぜなら過去作と違って
- 王冠の使用可能レベルが下げられたこと(Lv50で使用可に)
- ものまねハーブによるタマゴ技の遺伝のしやすさ(孵化遺伝の必要なし)
- 性格補正を変えるミント系アイテムがおこづかいで買えるようになった(バトルタワー等の施設周回の必要なし)
等々の仕様変更のおかげで、ランクバトルのために卵から孵化厳選する必要がなくなったからです。
ですがLv1ポケモンを用意するということは当然、孵化厳選が必須になってきます。
私はLv1ルールの仲間大会を主催する立場から、できる限り参加者の負担を減らしたい、つまり育成作業を軽くしたいという思いから、
等々、できる限り育成の手間を減らせるレギュレーションで大会を開催してきました。
そんな中、一部の参加者から
「理想個体値がなかなか出ずに孵化厳選が大変」
「王冠が使えず6Vメタモンもないから理想個体が用意できない」
といった声を伺うようになりました。
ですから私は、今後主催する大会において
というレギュレーションを追加したいと考えています。
しかしながら重ねて申し上げます通り、Lv1ポケモンの努力値は、Lv50時のような4振れば1上がるという単純な話ではないのです。
だから私は
を簡単に求めることができるシートを作ったという次第です。
Lv1ルールというマイナーな界隈で、どれだけの人にご活用いただけるかは分かりませんが、ほんの一握りであっても誰かのお役に立てれば幸いです。
ここまでご覧になっていただき、ありがとうございました。
完
ここから先マニアックにつき注意
さて努力値の振り方について結論を申し上げますと、次の計算式の答えが整数になる値が、Lv1ポケモンのステータス実数値を1上げるのに必要な努力値、となります。
ですのでこの式に、使いたいポケモンの種族値と個体値を代入し、4の倍数分の努力値を総当りで入れてみれば、どのポケモンにどれぐらい努力値を振れば良いのかが分かると思います。
つまりどういうことなの!?
Lv1ポケモンのステータスおさらい
上記過去記事の【長所①】個体値はV(最大)じゃなくても良いという項目でも解説していますが、ここでおさらいです。
L1ポケモンは、個体値が0の時と31の時とでも、ステータス実数値が変わらないポケモンもいるのです。
だからLv1ルールにおいては、理想個体値を突き詰める必要がなく、個体値が0の時と31の時とでステータスが1変わる箇所だけ気にかければ良いんです。
(ただしこれは努力値振り無しのルールに限る)
Lv1時の種族値とステータス実数値の関係は、次のようになります。
種族値 | 1-34 | 35-49 | 50-84 | 85-99 | 100-134 | 135-149 | 150-184 |
H実数値 | 11 | 11-12 | 12 | 12-13 | 13 | 13-14 | 14 |
他実数値 | 5 | 5-6 | 6 | 6-7 | 7 | 7-8 | 8 |
この表の中で実数値に差がある箇所が、個体値を厳選する必要がある箇所です。
黒字の部分、例えば種族値が35未満の箇所や、種族値が50~84の箇所などは、個体値が0でもV(31)でもステータス実数値が同じとなります。
種族値が35未満の場合は、どのような個体値であってもHP実数値は11、その他のステータス実数値は5にしかなりません。
上の表さえ意識すれば、ステータス計算ツールなんかも使わなくて済みますので、Lv50時と比べてだいぶ分かりやすいステータス表記になるかと思います。
そもそもLv1の状態で正確な努力値なんて分かりませんしね。
ただしあくまで努力値を振らないルールの場合ですけどね。
理想ステータス実数値とは
さて、当記事では今後、次の用語を定義して話を進めます。
例えばメレシーというポケモンは、個体値が6Vでも、全て0だったとしても、ステータス実数値は同じになります。
メレシーの種族値を見てみましょう。
HP | 50 |
こうげき | 50 |
ぼうぎょ | 150 |
とくこう | 50 |
とくぼう | 150 |
すばやさ | 50 |
これを前項の表と照らし合わせます。
前項の表の黒字部分、つまり種族値が50~84の間、100~134の間などは、個体値がV(31)でも0でもステータス実数値に差はないとされています。
【メレシー】 |
Lv1のステータス実数値 | ||
個体値0の場合 | 個体値V(31)の場合 | ||
HP | 50 | 6 | 6 |
こうげき | 50 | 6 | 6 |
ぼうぎょ | 150 | 7 | 7 |
とくこう | 50 | 6 | 6 |
とくぼう | 150 | 7 | 7 |
すばやさ | 50 | 6 | 6 |
この場合メレシーは理想個体値と理想ステータス実数値が同じポケモンであると言えます。
では次にニューラというポケモンを見てみましょう。
【ニューラ】 | 種族値 | ステータス実数値 | |
個体値0の場合 | 個体値V(31)の場合 | ||
HP | 55 | 6 | 6 |
こうげき | 95 | 6 | 7 |
ぼうぎょ | 55 | 7 | 7 |
とくこう | 35 | 5 | 6 |
とくぼう | 75 | 6 | 6 |
すばやさ | 115 | 7 | 7 |
ニューラはA(こうげき)とC(とくこう)の種族値が、前項の表の赤字部分に該当します。
つまりニューラにおけるAとCが個体値を厳選する必要がある箇所ということになります。
ニューラの理想ステータス実数値は、AとCの個体値がVである必要があるとも言えますね。
ステータスの計算方法
さて、ポケモンのステータス実数値は、次のようにして求めることができます。
■HPの場合
{ ( 種族値 × 2 + 個体値 + 努力値 / 4 ) × Lv / 100 } + 10 + Lv
■HP以外(ABCDS)の場合
[ { ( 種族値 × 2 + 個体値 + 努力値 / 4 ) × Lv / 100 } + 5 ] × 性格補正 ( 1.1 , 1 , 0.9 )
まぁなんとも複雑そうに見えますね。
この式を見ていただければ分かる通り、努力値には÷4の処理がなされています。
このため、Lv50のポケモンに振る努力値は4刻みで1増える計算となっているんですね。
ただ今回はLv1ルールということもあって、性格補正とかは意味を為しませんから、色々省略した式がこちらです。
{種族値 × 2 + 個体値 + (努力値 ÷ 4 ) } ÷ 100
ここに11を足したものがHP、5を足したものがその他のステータスになります。
これを整理すると次のようになります。
( 種族値 × 8 + 努力値 + 個体値 × 4 ) ÷ 400
この数字を実際のポケモンに当てはめて計算すると分かるのですが、Lv1なのでどれだけ高い能力を持っていてもHPなら11~15程度、その他のステータスなら5~9程度にしかならないんですよね。
もちろん努力値の反映が4の倍数であることは変わらないのですが、4振って1上がる場合もあれば、252振っても1すら上げられない場合もあります。
ちなみにステータス実数値は全て小数点以下切り捨てとなります。
従ってLv1の場合、上記の式の解は
( 種族値 × 8 + 努力値 + 個体値 × 4 ) ÷ 400 = 1 or 2 or 3 or 4
このせいぜい4パターンしかありません。
さて、ここで種族値を a 、 個体値を b 、 努力値を x とすると、
( 8a + x + 4b ) / 400 = { 1 , 2 , 3 , 4 } という式になります。
更にこの解 { 1 , 2 , 3 , 4 } を k とすると、
x = k - 8a - 4b ( k ∈ { 400 , 800 , 1200 , 1600 } ∧ x ≧ 4 )
- k は400、800、1200、1600のいずれかの定数とする
- かつ、x(努力値)は4以上とする
となり、ここに定数k、種族値a、個体値bの数値を代入すれば、努力値xを求めることができる、というわけです。
そんなもん分かるかぁ!!!
というわけで、そんな計算しなくてもすぐに分かるぞ★ というのが今回のスプレッドシートとなります。
この計算を導きスプレッドシートを完成させるために、フォロワーのえいちゃんに多大なご助力をいただきました。
本当にありがとうございました!!!
おわりに
というわけで、次回以降に私が開くLv1ルールの仲間大会では、
というレギュレーションが追加されるだろうと思います。まだ検討中ですが。
あるいは本当にいっそ努力値振りを解禁するのはいかがだろうかとも考えています。
そうなったら厳しくルール違反の監視をする必要もありませんから、いっそ参加申込自体も撤廃してオープンな大会にしても良さそうですね。
その辺いかがでしょうか、ご意見お待ちしております。