みなさま、ごきげんよう
ポケモンSVでLv1同士のポケモンを戦わせる試み、通称Lv1ルールの普及を目論んでいるナナホシです。
また、本日は誕生日でもあります。ハッピーバースデー自分、おめでとう自分。
四捨五入すればとんでもない年齢に差し掛かってきました。ドンマイ自分。
ポケモンと言えばすばやさ。
調整と言えば、まずすばやさ。
このゲームはターン制バトルを採用しており、すばやさが1高い方が先手で攻撃できます。
そして相手のHPをゼロにすれば勝ちなので、すばやさは対戦を左右するとても重要なポイントです。
Lv50戦では、努力値を調整して「○○抜き」なんて意識したりしますよね。
しかしLv1ポケモンのステータス実数値はおよそ5~7、努力値を振ってもせいぜい8ぐらい。
同速勝負がLv50と比べて圧倒的に多いんですよね。
つまり運負けを少しでも回避するためには、ステータス実数値に頼らない別の角度からアプローチしてあげる必要があるのです。
本日はそんなLv1とすばやさの関係について解説していきます。
- Lv1ポケモンのステータス解説
- ランク補正によるステータスの変動
- 性格によるステータスの変動
- すばやさ操作ができる道具
- すばやさ操作ができる特性
- すばやさ操作ができる技
- 番外編:トリックルーム
- まとめ:すばやさを制するものはLv1ルールを制する
Lv1ポケモンのステータス解説
より詳細な解説は、すでに下の記事にまとめていますので、そちらも御覧ください。
なおLv1ルールと一口に言っても、努力値を振れるかどうか、進化後も使えるかどうか等の細かいレギュレーションがあると思います(そもそもLv1ルール自体マイナーですが)。
今回は拙作の仲間大会【リトルスターカップ】になぞらえ、とりあえず努力値を振らない前提で話を進めていきます。
さて、上の記事のおさらいになりますが……
Lv1時の種族値とステータス実数値の関係は、次のようになります。
種族値 | 1-34 | 35-49 | 50-84 | 85-99 | 100-134 | 135-149 | 150-184 |
H実数値 | 11 | 11-12 | 12 | 12-13 | 13 | 13-14 | 14 |
他実数値 | 5 | 5-6 | 6 | 6-7 | 7 | 7-8 | 8 |
赤字は個体値によって実数値が変動します
努力値が0かつ個体値が最大の場合、種族値85のステータス実数値は7(HPなら13)となります。
また、努力値が0かつ個体値が最大で種族値が135以上なら、ステータス実数値は8(HPなら14)となります。
今回はすばやさのみに焦点を絞りますと、この記事の執筆時点で種族値135以上のすばやさを持つLv1ポケモンは存在しません。
つまりLv1ルールにおけるすばやさの最大値は7となります。
ではこちら、仲間大会【リトルスターカップ】の参加可能ポケモン一覧をまとめた表になります。
この表を見るに、Lv1かつ進化前という条件を達成できる総勢209匹のポケモンのうち、努力値なしですばやさ実数値7を実現できるポケモンは実に22匹もいます。
なおすばやさ6は141匹、すばやさ5は46匹です。
ということは、この環境下では
という事実が明らかになります。
Lv50戦では、使えるポケモンも多く、ステータスも1単位で異なり多岐に渡る幅があります。
「○○抜き」という調整がたまたま被れば、あるいは同じ種族値の最速同士なら、同速勝負に持ち込まれることもあるでしょう。
そんな場面は非常にレアですよね。
しかし【Lv1進化前、努力値振りなし】という環境であれば、すばやさは5,6,7の3パターンしか存在しません。
全トレーナーがほぼ毎試合ごとに、何らかの形で同速勝負が発生することは必然と言えます。
ただでさえ命中率や回避率、急所といった運要素がある対戦で、すばやさまで運任せで負けてしまえば、とても悔しいですよね。
ランク補正によるステータスの変動
となれば何かしらの方法で同速勝負を回避したいわけですが、まずはランク補正ですばやさを操作する方法を紹介します。
なおこれまでの記事でも紹介しましたが、ステータス補正はすべて小数点以下切り捨てで処理されます。
したがってランク補正によるステータス実数値の変動幅は次の通りです。
【ランク上昇補正】
- ステータス5の+1補正とステータス7の無補正は同じ(すばやさ5のポケモンにこだわりスカーフを持たせてもすばやさ7のポケモンと同速勝負)
- ステータス5の+2補正とステータス7の+1補正は同じ
- ステータス5の+3補正とステータス6の+1補正は同じ
- ステータス7の+2補正を上回るにはステータス5だと+4、ステータス6だと+3の補正が必要
【ランク下降補正】
- どのステータスであっても-1補正の数値は同じ
- ステータス6と7の-2補正は同じ
- ステータス5の-2から-3、ステータス6と7の-3から-4は変化なし
以上の結果からも、Lv50時のランク補正とLv1時のランク補正では、考え方が全く違うということをご理解いただけたでしょうか。
特におさえておきたいポイントは次の通りです。
- ステータス7のランク上昇は他を圧倒する強さ
- どのステータスであっても-1補正の数値は同じ(大事なことなので2回言いました)
- どんなポケモンでも最低のステータス実数値は5(性格補正で意図的に下げる場合を除く)
ステータスが5~7の3パターンしかない世界なら、そりゃ7をランク補正させたらさらに強いよねってことは分かりますが……
性格が無補正なら、どんなポケモンでもステータス実数値の最低は5です。
そしてどんなポケモンでも、ランク-1補正を受けるとステータス実数値が4になります。
分かりますか、この事実が意味することを。
どんなすばやさのポケモンでも、一度でもすばやさを下げられたら、絶対に上を取れないということです。
つまりすばやさを下降させる技こそがLv1ルールにおける重量な戦略となります。
性格によるステータスの変動
冒頭でお伝えした記事にも記載していますが、Lv1では性格によるステータスの上昇はできない仕様になっているんですね。
なぜなら小数点以下は切り捨て補正なので、すばやさ5×1.1=5(切り捨て)、すばやさ7×1.1=7(切り捨て)となるからです。
一方、下降補正は0.9倍するわけですが、こちらも切り捨てなのでなんと必ず1下がる仕様になります。
7×0.9=6(切り捨て)、6×0.9=5(切り捨て)、5×0.9=4(切り捨て)
なのでLv1ルールでは無補正(まじめ)こそが性格の最適解となりますが……
あえてすばやさを4にすることで、トリックルームを使って最速にすることもできます。
すばやさ4以下のポケモンは、性格下降補正か黒い鉄球などの道具を持たせるかでしか実現しませんからね。
すばやさ操作ができる道具
今回はすばやさのみの話ですが、ステータスを変動させるアイテムは次のようなものがあります。
- こだわりスカーフ(1.5倍)
- くろいてっきゅう(0.5倍)
- パワー○○系アイテム(0.5倍)
- ルームサービス(ランク-1)
※優先度を変える先制の爪、イバンの実、後攻の尻尾は考察から除外
すばやさ5のポケモンにこだわりスカーフを持たせても7にしかならず、すばやさ7のポケモンと同速勝負になることは注意してください。
スカーフを持たせるならすばやさ6か7が良いでしょう。
黒い鉄球(とパワー○○)はランク補正後のステータスに対して0.5倍処理となります。例えばすばやさ7のポケモンのランクが+1ですばやさ10となりますが、黒い鉄球を持っていればこれがすばやさ5になります。
ルームサービスはトリックルーム下ですばやさランクを-1にするアイテムですね。前述の通り1段階下げればどんなポケモンでもすばやさ4になりますので、トリックルーム下では確実に上を取ることができます。
すばやさ操作ができる特性
天候によってすばやさを2倍にできる、ようりょくそ・すいすい・すなかき・ゆきかきは、Lv1ルールで極めて強力です。
なぜならすばやさ6のポケモンが12に、すばやさ7のポケモンが14になるわけですからね。
Lv50戦ならすばやさが2倍になっても抜けたりする方法はいくらでもありますが、Lv1のポケモンがすばやさ2倍上昇した相手を抜くのは容易なことではありません。
その他、くだけるよろいやかるわざといった特性も強力でしょう。
Lv1ルールでは、現在のランクマ環境以上に物理アタッカーに偏りがちなので、くだけるよろいの発動機会はかなり多いです。
そして現在のポケモンSVではヒラヒナ、ヤンヤンマだけが持つかそくという特性も強いですね。
毎ターンすばやさが上昇するわけですから、2ターン後には全ポケモンを抜けますし、その後すばやさを下げられても止まりません。
すばやさ操作ができる技
最後に技の紹介です。
まず2段階上昇としてこうそくいどう、2段階下降技としてこわいかおという変化技がありますが……
Lv1ルールでは1回で与えるダメージがとても少なく、様々な補正を駆使しても確1で倒せる機会はそうありません。
ですから「攻撃しつつすばやさを上げる・下げる」という技のほうが、よく使われる傾向にあります。
とくにがんせきふうじ、ローキック、こごえるかぜなどは、Lv1ルールでよく見かける技ですね。
一方、こうそくスピンやニトロチャージは使用できるポケモンが少なく、あまり使われる技ではありませんでした。
しかし今作からくさわけという新たなS操作技が追加され、しかもこの技はほとんどのポケモンに大量に配られている技ですので、かなり多くのポケモンが自分のすばやさを能動的に上げつつ攻撃することができます。
これを食い止めるため、特性そうしょくを持つオドシシやキリンリキで対策する動きが流行りそうな気がします。
なお「攻撃しつつすばやさを上げる・下げる」技が強いとは言いましたが、からをやぶるだけは例外です。
Lv50戦でからをやぶるを覚えるポケモンは、そこまでべらぼうにステータスが高いポケモンが使えるというわけではありませんでした。
しかしステータス実数値が5~7しかない世界でからをやぶるを使うと、それだけでゲームバランスを崩壊させかねない圧倒的な強さを手にすることができます。
ゆえにシェルダーやナエトルの対策は必須ですから、気をつけてくださいね。
またでんじはやへびにらみ、ほっぺすりすりによって相手を麻痺させるのも厄介ですね。
特にへびにらみは地面タイプにも有効ですし、ほっぺすりすりは頑丈やタスキをつぶせて、命中100と安定する技です。
覚えるポケモンはそんなに多くないですが、麻痺によってすばやさが半減したポケモンは、苦戦を強いられるでしょうね。
麻痺によるすばやさ低下も、ランク補正後の数値を参照します。
番外編:トリックルーム
すばやさ5のポケモンに性格下降補正を掛けると、すばやさが4になります。
それ以外ですばやさを4にする方法は、先程説明した道具による補正だけです。
ですからトリックルーム下において、すばやさ4はLv1ルール中最速で動ける数値となります。
おそらくですがLv1ルールに参加される方は、あの手この手で自身のすばやさを上げるか、こちらのすばやさを下げてこようとするはずです。
そういった相手の戦略をひっくり返せるトリックルームもまた、Lv1ルールにおいて脅威となる……かもしれませんね。
まとめ:すばやさを制するものはLv1ルールを制する
何度も言いますがLv1ルールではステータス実数値が5,6,7の3パターンしかありません。
ステータスによる差がそれほどないということは、1回のランク補正で大幅に戦力を増強させたり、逆に大幅に削ぐこともできます。
同速勝負による運負けで悔しい思いをすることのないよう、S操作技をふんだんに活用し、また対策することをおすすめします。